振袖を引き振袖に
【お直し工程】
①振袖の身丈を長くします
振袖の中揚げ部分を解き、身丈直しをして身丈を出します。(振袖に中揚げが必要ですが、ほとんどの場合は中揚げがあります。)
身丈を長くするため、裏地(胴裏)が足りない場合は接ぐ必要があります。
②裾に、綿を入れて「ふき」を太くする等のお直しをします
袖口、裾に綿を入れます。「ふき」部分には現状と違う色の生地をお付けすることもできます。
③比翼を付けます
振袖に合わせた、お好みの色の比翼をつけることで、自分好みの色合いの着物に変身します。比翼の生地は、お客様にご用意いただき支給をお願いしております。
比翼の生地は、2枚必要です。八掛は、振袖に付いているものをそのまま使いますが、八掛とは関係なく、比翼は明るい色を選ばれた方が良いかと思います。
(比翼・・・着物の衿や袖口・裾など、チラッと着物の内側が見える部分に布を縫い付けた仕立てのこと。)
④袖口を太くするため、裄直しをします
袖口に綿を入れ、ふきをつける等の加工をするため、裄部分の布を長くします。
注意点
- 振袖を引き振袖にされる場合は、裏地に足し布をし、表地の身丈と合わせる必要があります。後々、振袖に戻すご予定でしたら足し布でも大丈夫かと思いますがもし裏地に継ぎ足した縫い目が出ることを気にされるようであれば裏地は足し布ではなく、別途、胴裏(裏地)をご支給いただきたいと思います。
- 納期は早くても1ヶ月前後いただいております。ご利用の際はお早めにお声がけください。
必要なもの比翼地
・お好みなどもございますのでお客様にてご用意いただき支給をお願いいたします。
・着丈によって異なりますが、長さが5丈(20m)程度必要になりますので一般的な比翼地でしたら2枚が必要です。(ちりめんや羽二重でも問題ありません。)
・呉服店さんにあるかと思いますが 実際のところ、需要が少ないため取り扱っているお店が少ないのが現状のようです。(振袖用長襦袢でも代用できます。 振袖用の長襦袢の生地でしたら1枚で足りるかと思います。)
・衣装屋さんとのお打ち合わせの際、比翼地(振袖用長襦袢)の手配が可能か相談されてみても良いかと思います。(以前、式場の衣装部さんに相談をして、お着物の色に合った振袖用長襦袢を手配していただいたという方もいらっしゃいました。)
おすすめな加工洗い張り
洗い張りとは、お着物を一度解いて小じわや汚れをとるための水洗いをする作業です。お着物を数回しか着ておらず、きれいな状態でしたら洗い張りは特に不要かと思います。
引き振袖を振袖に
結婚式でお召しになった引き振袖をもとの振袖にお戻しします。
おすすめな加工クリーニング
振袖に直して次にお召しいただく時まできれいに保管しておくため、結婚式でお召しいただいた際の汚れをきれいにしておくことがおすすめです。その他の加工についてはオプションとなります。